瀬川ことび『7』演出に役者が追いつかない。 [本]
瀬川ことび『7』
行方不明の兄を探して山口県までやってきた那津。そこで奇妙な親子に出会い、北斗七星にまつわる剣の話を聞く。やがて失われたその剣に兄が関わっていることを知り…
7にまつわる伝奇物。まず物語が動き出すまでが長い。どうでもいい主人公の母親とか、退屈な描写が長すぎる。そして遺跡や超常の話が始まったと思ったらすぐに話が終わりました。何これ。
特に、岩が飛んだり化け物を召喚したり結構すごいことが起こっているのに、敵はただのいい女とクズ、味方はほぼ一般人3人という登場人物のスケールの小ささがアンバランスです。悪役のやられ方とか相当しょうもないしね。
クライマックス直前、主人公がキレるシーンが唐突で、盛り上がるところで読み手の気持ちが離れていきます。ラストも結構悲惨なのに何かいい雰囲気みたいになってるし。なんか色々、読者と作者が歩み寄れない感じでした。
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