舞城王太郎『JORGE JOESTAR』お祭りみたいなもの [本]
舞城王太郎『JORGE JOESTAR』
かつて吸血鬼ディオと戦った男ジョナサン・ジョースターを父に持つ男。福井からやって来たもらわれっ子の名探偵。2人のジョージ・ジョースターが遭遇する、宇宙を巡る奇妙な冒険…
”ジョジョの奇妙な冒険”の世界観をごちゃまぜにして、ミステリというか名探偵テイストを加えてとにかくわしゃわしゃし続けるお祭りみたいな小説。評判は良くないみたいですが、私は嫌いじゃないです。
何だかわからないことが次々起こるのは、4部後半くらいからはよくあることでしたが、この話は時間や空間に関わる能力者がおもくそ絡みまくるのでもう収拾がつかなくなってきます。説明されても絶対に理解できない。
そんなんだから細部がどうなってるかもわからない。アイツまだこの場にいたのかーみたいな感覚が非常に多くなります。ラストはギャグマンガみたいなウルトラハッピーエンドになっちゃうし。登場人物も、いい扱いのキャラとそうでないキャラの差がすごいし。カリスマキャラにカリスマがないのは、作者が悪いんじゃなくて荒木先生が凄いんだと思います。
でもまあいいんじゃないの?こういう明るいっていうかメチャクチャなコメディみたいなジョジョの可能性もあってもいいんじゃないの?ってくらい、ジョジョはすそ野を広げるところに来てるんですよ。荒木先生の絵だった随分変わったじゃん。表紙のリサリサ、カエルみてーな顔してるじゃん?
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