進戯団夢命クラシックス#8『EQAUL』

演劇の話題。

進戯団夢命クラシックス#8『EQAUL』

 

at 萬劇場

南方の大元帥ガク（芹澤良）は、戦場においては確かな功績があったが、ふざけた物言いと人を人とも思わぬ態度で皆から嫌われる。しかし終わらない戦火の中、その行動の裏には強い思いと知略が秘められていた…

日本じゃマイナーな中国の英雄”岳飛”を題材にした物語。面白かったです。この劇団は見た目・衣装や映像効果の派手さ、ゲームのような演出と、矛盾に苦悩する男たちの熱さがスタイルだと思いますが、今回もスタイルどおり期待にこたえています。

まず、登場人物の衣装がカッコイイです。それこそゲームみたい。幻想水滸伝みたい。そして役者のスタイルが良いのでそれが決して不恰好にならず似合っているってのも超重要。例えば、漫画なんかでよく見る”長い袖からシャキーンって暗器みたいな剣が出てくる女”の役の人は、割とタッパがあるので、剣が隠れていても納得できる、って感じです。

そしてとっても面白いのは、バトルシーンが多いのですが、そこで非常に多彩な武器が出てくるところ。”サイ”でも結構珍しいですが、”縄ひょう”なんてのも出てきてビックリしました。正直なところ、素手のバトルはちょっとスピード感が無い…トンボ切ったり、動ける人はやたら動けるけど、対人になると明らかに手心が見えてしまう。それでも武器があると動きが大きくなるゆえ、それだけで見ごたえが増します。

ストーリーもそれぞれが信念を持ちながらも、重ならず、削りあってしまうのを、一見軽い男が死力を尽くして一つにしようとする熱いもの。さらにいつものように宝栄恵美さんがセクシーを担ってくださってるのも眼福です。

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