高橋克彦『天狗殺し』スター出してくれよ。

高橋克彦『天狗殺し』

天狗殺し―完四郎広目手控 (集英社文庫)

• 作者: 高橋 克彦
• 出版社/メーカー: 集英社
• 発売日: 2003/12/01
• メディア: 文庫

坂本龍馬と共に京都に行くことになった完四郎たち。その道すがらは、いくつもの奇妙な事件に遭遇する…

”完四郎広目手控”の２冊目。克ピコ先生らしい、上質のショートミステリ。面白かったです。でも折角幕末の世に龍馬と共に京都に行くのに、全然歴史のスターが出てこない。っていうか龍馬もほとんど活躍しない。完四郎ばっかり目立っちゃう。この辺もまあ克ピコ先生らしいか。歴史上の人物かなり軽く扱う人だもんね。

しかし本当に完四郎がパーペキ。頭は回るし腕は立つし。前作では”広目屋”としての働きもあったけれど、本作はただただ優れた男なだけで、続編にヤな予感がします。