ショーGEKI10周年本公演『大逃亡~義経と弁慶~』 [演劇]
演劇の話題。
ショーGEKI10周年本公演『大逃亡~義経と弁慶~』
at スペース・ゼロ
私的満足度:★★★★☆(3.5)
実の兄、頼朝(おのまさし)から逃げ続ける義経(七枝実)。弁慶(内堀克利)と与一(鈴木とーる)の助けで生き延びてはいるが、怨霊、そしてかつて愛した女達にまで追われ、次第に疲れ果てていく…
面白かったのですが、自分が期待していたほどではなかった、というのが正直な感想です。10周年作品と銘打ってますが、私はその10年前の作品も観ました。そしてその時は本当にものすごい衝撃を受けました。驚くほど大人数の出演者、歌に踊りにアクション、ギャグ、あらゆるエンターテインメント要素がつまり、舞台装置も斬新奇抜。洗練とは遠くても、燃えるようなエネルギーの塊が感じられ、感動しました。
この舞台も、個々の要素はそれと変わらない。はずなのに、何か物足りない。これは私が10年の間に変わっただけなのだろうか。
中盤、出演者ほぼ全員が出てきて実に楽しそうに歌うシーンがあるのですが、あれは最初に見せてほしかったような気がします。なんか決定的に、オープニングが弱かったかように思えました。
生きることに全てを注ぎ込む義経の無様さは格好良かったのですが、長く伏線をはった金貸しの話がどうにも琴線に触れず、イマイチ。復活魔人や女達も”一回で決着が付かない”が前提で、なんか緊張感が無かったです。殺陣なんかは多分凄く上手いのでしょうが、他のヘンテコな武器つかってがむしゃらにやっている劇団のほうが好感がもてました。何でかはわかりませんが。
ちょっと思い入れが強すぎる劇団なので複雑な感じになってしまいました。
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