『悪魔が来りて笛を吹く』犬神家よりも玉虫家 [TV]
稲垣吾郎版金田一第4弾。原作未読です。
『悪魔が来りて笛を吹く』
宝石店天銀堂で起こった大量強殺事件。その犯人に良く似た元華族が自殺した。その娘、美禰子(国仲涼子)の依頼を受けてやってきた金田一(稲垣吾郎)はそこで世にも陰惨な事件に巻き込まれる……
このシリーズはどれも出来がいいですが、今回も面白かったです。ケレン味たっぷりこけおどしの音楽と色にこだわった映像もカッコよかった。というか横溝作品の雰囲気に合ってます。
天銀堂事件は帝銀事件が元ネタですね。良く知りませんが、かつて実際に同じような手口で銀行から現金と小切手が奪われる事件があったそうです。
今回の事件自体も相当に陰惨な背景があり、真犯人が血の涙を流すのもうなずけました。ただ、全ての元凶になった人物の描き方が浅かったのでちょっとカタルシスが無かったのが残念です。
役者も申し分ないですね。国仲涼子ってもっと明るい印象があったのですが、どこか弱々しく、横溝ヒロインに合っていました。でも女優としての魅力は落ちてるかも。俺は好きだけど。
金田一は元々どこか事件に没頭しすぎるところがあり、時折依頼者のためというより自分が事件を解きたいだけじゃないか?と思わせることがあるので、吾郎ちゃんくらい若くってちょっと迂闊な感じでいいと思います。吾郎ちゃん楽しそうに演じてました。
お話はもちろん矛盾や偶然はアリアリなのですが、フルートの曲の秘密は結構感心しました。
総じて、言っちゃダメなのは分かってても「映画の犬神家より面白い」って言っちゃいます。
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