五十嵐ひろみ『亀戸妖犬伝』主人公保護され過ぎ。 [本]
五十嵐ひろみ『亀戸妖犬伝』
お寺で育ったお聡は、幼いころから不思議なものが見える力があった。さらに黒犬、阿刀丸が犬神を名乗り人語をしゃべるようになる。 その時から二人の周りには不思議な事件が舞い込み…
よくあるモノノケ捕り物帳。読みやすく面白かったです。しかし事件の中に結構重い設定があり、そこが魅力ではあるものの、その重い設定が絶対に主人公に影を落とさない、っていう敷居みたいなものが感じられるのが残念でした。
主人公自身も、そういう暗い影は自分には他人事だぜーって動いているように見えるんですよね。傷ついてもおかしくない状況になっても、傷つかない。悩まない。そうなると主人公チートみたいで、緊張感に欠きました。
面白いんだけれど、浅いって感じ。なんかもったいない。
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