朱川湊人『鏡の偽乙女』でももう少し突っ込んでよ。 [本]
朱川湊人『鏡の偽乙女』
絵描きを志し、家から飛び出した私は穂村江雪華と出会う。そして日常の中に溶け込んでいた怪異たちと、交わるようになってゆく…短編5収録
大正時代を舞台にした怪異の物語。雰囲気があって面白かったです。あからさまに強烈な事件が起こらず、人ならざる者どもがそれとして在るところを、普通の人間の主人公たちが観測するような話。
新選組とかちょっと有名人のテイストが絡むのが程よくスパイスになっている感じです。ただ何故か怪異に詳しい謎の男、穂村江雪華の正体が、何一つ描かれないのがいくら何でも物足りない。続編ありきとしても、もう少し突っ込んでもいいんじゃないかなあ。あるよね、続編?
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