北方謙三『水滸伝13 白虎の章』 [本]
北方謙三『水滸伝13 白虎の章』
流花寨で官軍とにらみ合いを続ける梁山泊。武人達は官軍の動きにどこか奇妙な気配を感じていたが、呉用はその曖昧な撤退案を受け入れない。しかし官軍の本当の狙いは双頭山の壊滅だった…
呼延灼戦以来の梁山泊の大敗が描かれる巻。それも秦明、関勝、呼延灼という初期からパネェと噂だった官軍の三将軍が梁山泊にそろった上で、ポッと出の董万とかいう子にいいように振り回されてしまいます。
さて最萌キャラ。朱仝や孔明といった古くから梁山泊にいるキャラが死ぬ巻…なのですが”呉用”で。呉用自身は大して何もしないのですが、前半、とにかくあらゆるキャラが呉用をディスる展開なのです。もう北方先生絶対呉用嫌いだわ。その一つの試金石が”宣賛の顔を見たときのリアクション”で、宣賛はかつて顔を焼かれてものすごく醜く、いつも覆面を被っている設定なのですが、大物や北方ラブキャラ(つか李逵)はそれを見ても全く怯まない。でも小者はびびっちゃう。で、呉用はやっぱり怯んじゃうんですよ。
さらに小者は割とストレートに呉用をディスるのですが、大物は「あの人も忙しいから(苦笑い)」みたいなフォロー体勢ってのがまた痛々しい。敗戦後もろこき下ろされ、最終的にはヒスってました。ちなみに呉用は戦からは手を引かされてしまい、後釜は宣賛でした。
この巻は新しく仲間になった奴いなかったと思うけど、もう108人出てきたのか?
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