江戸川乱歩『海底の魔術師』海底の冒険 [本]
少年探偵団シリーズ12作目。
江戸川乱歩『海底の魔術師』
沈没船の金塊を狙う、鉄の人魚と魚形潜航艇!名探偵明智小五郎も、潜航艇で立ち向かう!果たして、財宝を守ることが出来るのか!?
ほとんど全編、海底での冒険に費やされる珍しい話でした。海の中に現れる鉄の人魚のイメージが怪獣みたいでかっこいいです。この巻の絵師は佐藤道明さんで、何人かいる少年探偵団シリーズの絵師の中で私は一番好きです。理由はいかにもな美少年を描くところなのですが、佐藤さんが描く鉄の人魚がまたカッコイイです。
寺山か誰かが”明智は金持ち相手で気に食わない”みたいなことを言っていましたが、今回も「うん、やってみよう」みたいな感じでいきなり沈没船のサルベージを始めてしまいます。こりゃ凄い豪気だなや。
本当に冒険がメインの話で二十面相による小林君へのセクハラがなかったのがちょっと残念です。ただし”明智探偵は小林少年を自分の子供のように愛していましたから、”とかちょっとドッキリ表現や”狭い潜水機のなか、技師のひざに抱かれる小林君”などそれなりのサービスはあり。いや私のような一部のファンにはサービスなんですよ、コレが。
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