江戸川乱歩『怪奇四十面相』乱歩界のウルフ由伸 [本]
少年探偵団シリーズ8作目。
『怪奇四十面相』
あの二十面相が大胆にも予告脱獄を果たした!財宝の秘密を握る黄金どくろに迫る二十面相と小林少年。勝つのはどっちだ!?
タイトルの四十面相ってのは二十面相が自分で「俺、二十で収まる男じゃない!その倍だ!四十面相だ!」っつースーパーアジアもびっくりの訳の分からん理論でブチあげた新ネーミングですが、思いのほか不評、定着しなかったものです。巻末の解説にまできっちり「著者の失敗」と書かれちゃってます。あちゃ。まさにウルフ由伸状態。
それはさておきお話は終始変装の裏のかきあい。途中暗号文も出てきますが、まぁ子供だましです。なお私の知る限り、乱歩作品で初めて”縄を繋いで洞窟に入って、縄が千切れなかった”作品です。どうでもいいけどさ。
あ、もちろん二十面相は小林君スキスキでした。「すきだ」だの「かわいい」だの「君が欲しい」だの、読んでるこっちが照れちゃいます。
ほとんどトリックがない本作ですが、一応。
謎:わずかな隙に二十面相が路上から消失
トリック:ポストに変装。マジ。ハットリ君かよ。
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